はなびらのあゆみ

 

大きな文字に思いを込めて


きれい、可憐、かわいらしい…。
「はなびら」という言葉から美しいイメージが浮かびます。やさしいはなびらが集まって、ひとひらひとひら愛情をこめた「拡大写本」に形を変えて、全国各地の弱視児童のもとへと散ってゆく…。グループ「はなびら」の名前にはそんな想いがこめられています。



「はなびら」ってどんなグループ?

 

創立は1972年。(昭和53年)
きっかけは朝日新聞家庭欄に載った、千葉県のボランティアグループ「フェルト会」の記事。拡大写本という存在を初めて知り、その会を通して知り合った者同士で意気投合し、「フェルト会」のご助力を得て、武蔵野市に「手作りの拡大写本 グループはなびら」(略称:はなびら)として発足しました。

 

設立当初は拡大写本の存在すら知られていないため、作品を作っては小学校や盲学校の先生方に拡大写本の魅力を伝え、少しずつ理解していただけるようになりました。活動がテレビや新聞にも取り上げられ、今では拡大教科書の依頼は全国に広がっています。

 

はなびらの拡大写本の制作は児童書の拡大から始まりましたが、1976年からは、学校の依頼を受けて、小学生の国語、算数、理科、社会、家庭科の手書きの拡大教科書を作りました。
現在はパソコンで作業をする会員もいますが、手書きの写本が主なため、教科書はページが少ない小学校の教科書のみ拡大しています。
製本も自分達でします。本を開きやすく、本が開いた時に左右のページが平になって、卓上レンズをのせても読みやすい製本をしています。

教科書は新学期に皆と一緒にスタートできるよう、3月末に子どもたちの手元に届けます。(上・下巻の場合は3月末、8月末)

 

児童書は子どもたちに読んでもらうために、夏休み直前に弱視学級宛に送ります。(著作権を考慮し、原本は会費で購入、写本した原稿は1冊分のみコピーし、製本します)

 

拡大写本のことを多くの方に知ってもらうために、毎年「拡大写本の展示会」を開催しています。
夏休みには子どもたちの元へ旅立つ「拡大写本」を手にとってご覧になってみませんか?

会員たちは子ども達の喜ぶ顔を思い浮かべながら、今日もせっせと写本に励んでいます。

はなびらの現在の活動拠点は、武蔵野市吉祥寺東町にある「旧東町図書室」です。

活動に興味がある方は、お気軽にご見学ください。

2013年7月18日

「旧東町図書室」が取り壊しのため、活動を一時中断します。

 

2013年9月〜

「武蔵野プレイス」3階ワークラウンジに、月1~2回集まり、今後の活動方針を検討。
弱視学級のある小学校へ、拡大した児童書を寄贈することを中心に活動を再開。
児童書の著作権について、勉強会などに参加。作者・ボランティア・読者のみんなにプラスになる方法を考えながら活動中。

 

2014年4月〜

・活動場所
校正や話し合いは「武蔵野プレイス」3階ワークラウンジを予約しておこなっています。(月2回程度。第二、第四木曜1時〜)

写本、製本等は各自自宅で作業。
・活動について
弱視学級のある小学校へ、拡大した児童書を寄贈することを中心に活動しています。
児童書の著作権については、各出版社を通して著作権者に許諾を得て制作しています。

 

2018年8月

長年 続けていた教科書の拡大写本を、国語三年生(下) で終了させていただきました。
少しでもお役に立てていれば、嬉しく思います。

今後は拡大した児童書を制作させていただきます。

2019年5月

「一般社団法人 授業目的公衆送信補償金等管理協会SARTRAS (サートラス)」 に

「視覚障害者等のために情報を提供する事業を行う法人」として登録。

サートラスのHPに掲載されています。

ホームページについて

2012年5月にホームページを開設しました。
「拡大写本」について皆さんに知ってもらい、ボランティア活動の参加者をつのるために、「HPをやってみよう!」という声が会員からあがり、そして、なんとかホームページの形はできました。
試行錯誤しながら運営しています。

 

2021.4.1付で、今まで原稿の出力支援をしていただいていた 富士ゼロックス東京が、社名変更、販売会社などの統合を致しました。

今後も出力支援を継続してくださいます。

(

富士フィルムビジネスイノベーションジャパン()

販売推進統括部DSG

2021年度

公益財団法人[大同生命厚生事業団]より

「シニアボランティア活動助成」として

10万円支援いただきました。

贈呈状もいただきました。

2022.07.12

新しいご縁

京都山科の児童文学者 吉田道子さんのエッセイ「桜の木が一本」にとても興味を持ち、出版社を通じ、盲学校に勤務されていたご経験もある吉田さんと交流が始まりました。

現在まで、吉田さんのご本の、「サンドイッチの日」「お荷物はいけん」を写本し吉田さんに送付、吉田さんから、京都ライトハウスという団体に寄付して下さっています。

今後も吉田さんの作品の写本を続けていきたいと思っています。